タクシー運転手の採用面接で見られているポイントを紹介

採用面接は、職種を問わす緊張するものです。タクシー運転手としての採用面接も例外ではなく、面接前の準備、面接中の受け答えで採用の確立が大きく変わります。しかし、面接官がチェックしているポイントを事前に知っておくことで、対策できるようになります。今回は、タクシー会社の面接について深掘りして解説します。

採用面接で面接官がチェックしているポイント

タクシードライバーの採用において、採用担当者が特に重視するポイントは3つあります。

安全確認を徹底できるか

タクシードライバーの仕事で最も大切なのはお客さんの安全を確保することです。

採用担当者は、面接や運転記録証明書を通じて候補者の安全運転の姿勢を確認します。違反歴がある場合でも、改善への取り組みを示せば採用の可能性がありますが、累積違反点数が4点以上になると不採用となる確率がとくに高まります。

とくに免許停止は、歩合給のドライバーにとって離職につながるリスクがあるため、会社側はそれを避ける傾向にあります。

接客業への適性

タクシードライバーはただ運転するだけでなく、快適な移動空間を提供する接客業でもあります。

そのため、採用担当者はコミュニケーションスキルや清潔な身だしなみ、マナーやモラルも重要視します。面接だけでなく、電話での対応や提出する書類にもお客さんに応対する心構えで臨むことが大切です。

健康状態

タクシー会社では正式な採用前に健康診断を行い、長時間勤務に耐えられるか確認します。

健康に対する意識も重視され、普段から運動を心掛ける姿勢が評価されるかもしれません。また、てんかんや心疾患、糖尿病など、運転にリスクを伴う持病がある場合には医師の診断が合否に影響を与える可能性があります。

面接までにしておくべき下準備

タクシー業界の面接に向けて、事前準備をしっかり行うことが重要です。

下調べ

タクシー業界には、昼日勤・夜日勤・隔日勤務といった独特の働き方があります。

自分が希望するタクシー会社でどの勤務形態が選べるか、事前に確認しましょう。福利厚生や社風、給与制度も会社によって異なるため、入社後のギャップを減らすためにも応募前に調査しておくことが大切です。

質問事項の準備

また、面接での質問項目も事前に準備しておくと良いでしょう。

採用サイトに載っていることを質問するのは避け、調べても分からないことや最新情報について質問し、会社との相性を確認していくのがポイントです。特に他業界からの転職希望者は、入社までにすべきことを質問すると前向きな姿勢が伝わり、好印象を与えられます。

履歴書の準備

履歴書の職務経歴には正確な情報を記載し、嘘や誤りがないように注意してください。

転職回数が多い場合は、前向きな転職理由や空白期間の活動内容をアピールすることが大切です。また、直近の勤務先については、社会保険に必要な情報なので間違いのないよう記載しましょう。

志望動機は自由な働き方ができるタクシードライバーの魅力を感じさせる内容を心がけ、今の会社の悪口にならないように注意します。

履歴書に貼る証明写真は、清潔感を感じさせるようスーツを着用し、画角やサイズに注意して撮影します。文章は丁寧に書き、誤字脱字のチェックや空欄を埋めることも忘れずに行いましょう。

運転記録証明書の準備

運転記録証明書は過去5年間の交通違反や事故、行政処分を証明する書類です。

この書類は、選考時にタクシー会社から提出が求められます。発行には1～2週間かかるため、早めに申請しておくと印象が良くなります。申請は自動車安全運転センターで行い、手数料や振込手数料も必要です。

面接中に気をつけるべきポイント

タクシードライバーの面接では、いくつかの注意点を押さえておくことが重要です。

質問内容

まず、必ず質問される内容についてです。

面接では履歴書に書いた職務経歴や志望動機を基に、さらに詳細を掘り下げて質問されることが多いため、あらかじめ自分の言葉でわかりやすく説明できるように準備しておきましょう。

採用担当者がとくに注目するポイントとしては「前職の退職理由」「空白期間の理由」「同業の職歴」「運転履歴・経験」です。

言葉遣い

タクシードライバーはお客さんと直接関わる接客業なので、面接時の言葉遣いや態度はとくに重要です。

採用担当者との会話も、実際にお客さんと接する際の対応を意識し、丁寧かつゆっくりとした話し方を心掛けましょう。入室や退室時の挨拶、面接開始時の印象が悪いと、その後の挽回が難しくなります。

面接会場に入る前、さらには電話やメールでの問い合わせの段階から、常に丁寧さを意識することが大切です。また、自分の話ばかりをしてしまうことは、会話のキャッチボールができない印象を与えるため、控えるようにしましょう。

採用担当者との会話では、相手の質問に対して的確に答えると同時に、必要に応じて質問をすることで、良好なコミュニケーションを築けます。

まとめ

タクシー運転手の採用面接では、とくに「安全確認」「接客業への適性」「健康状態」の3つのポイントが重要です。面接官は安全運転の姿勢を運転記録証明書や面接時の回答から確認し、接客業に必要なコミュニケーションスキルやマナーも評価します。健康状態も長時間勤務に耐えられるかどうかがチェックされます。面接前の下調べや履歴書の準備も忘れずにしましょう。面接中は、自分の言葉でわかりやすく説明し、丁寧な言葉遣いと態度を心がけることが大切です。